決断という名の階段

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木枯らし一号が吹き、東京は一気に冬の香りに包まれました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

 

「まねしんぼ日記」が、とうとうこんな状態に……。
この箱いっぱいに詰まって届いた時には、
「私、これ一生売り歩かないといけないかも……」と思ったのですが、
ありがたいことに、あれよあれよという間に旅立って行き、
残りがこんな少なくなってしまいました。

まだ「欲しいんですけど」とおっしゃってくださる方もあり……。

ということで、

じゃ〜〜ん!!

「まねしんぼ日記」重版いたします〜〜!!

ふふふ。一人で決めて、自分で発注する初めての重版。
出版社で出すより、ほんのわずかな冊数だけど、喜びはひとしおです!

 

取り扱ってくださる書店の皆様、
欲しいと手にとってくださった皆様、
本当にありがとうございます!

 

伊勢丹新宿店での、「大人になったら着たい服」展、無事終了いたしました。
今回改めて感じたのが、参加してくださった店主の皆さんのスゴさです。

何がすごいって、お店を営むということは、決断の連続だということ。
小さな店を大きくした人もいれば、
大きな店をあえて小さくした人もいます。

大きくした人は、より多くの人へおしゃれを提案したいと腹をくくり、
小さくした人は、よりお客様と近く、丁寧に接したいとあえて規模を小さくする方向へと舵をきった。

今期、何を仕入れようかと決め、
オリジナルや別注の服を作ろうと決め、オーダーし、伊勢丹というキラキラした舞台へ
運んでくる……。

全てが決断の連続です。

そんな方々の姿を見て、
決断は、次へ登る階段を作ってくれるのだなあと、しみじみ感じました。

反対に、決断しなければ、次へ進む階段は作れない=足場が固まらないということ。

 

「まねしんぼ日記」の中にも書きましたが、
私は、この「決める」ということをずっと長い間避けてきました。

「決める」って、「決められない」ことを切り捨ててしまうこと。
こぼれ落ちてしまうものの中に、大切なことが隠されているんじゃないか。
真実ってそんなに単純なものじゃない。パシッと決めて割り切れるものじゃない……。

(「まねしんぼ日記」より)
決断するということは、その結果を引き受けるということ。
私は、それが怖かったのだと思います。
でも、決断しなければ、何が良くて、何が悪いのか、いつまでたってもわかりません。

たとえもし、失敗したとしても、そこから学ぶことの大きさは、きっと計り知れないはず。

 

私も、この「外の音、内の香」を立ち上げて、
「まねしんぼ日記」を作ったことで、
本当に色々なことを学びました。
「続けられるかな?」「売れるかな?」とあれこれ心配もいっぱいしたし、
全て自分でやることで、時間もかかったし、手間もかかったし、
大変だったけれど、
エイっと新しいことをやったことで、
「いつも読んでいます」と声をかけていただく嬉しさを知り、
本を1冊1冊直接届ける喜びを味わうことができました。
サイトから広がったご縁もあります。
「決める」ことで足場が固まり、次へ登る自分の足をかける、階段となる……。
ああ、どうしてもっと早く「決断」しなかったのだろう。
そうしたら、もっとたくさんの階段を登れたかもしれないのに……と後悔しかり。

これから、時に頭を打ってタンコブを作ることがあるかもしれないけれど、
「決める」という
怖くて楽しい行程を楽しんでみたいと思います。

 

 

 

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「まねしんぼ日記」のお取り扱い店

hal(沼津)
スロウな本屋(岡山)
パーマネントエイジ(兵庫)
コロモチャヤ(東京)
サボンデシェスタ(北海道)
アロマハウスリーフ(愛媛)

 

 

 

 

 

 

 

 


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