
今日から、新しいコンテンツ「書く暮らし」を始めます。
「書く」という時間が、暮らしの中にあったら、どんなことが起こるのか。
「書く暮らし」には、どんないいことがあるのか。
そんなことを綴っていけたらと思っています。
仕事とは別に、「書く」という意識が芽生えはじめたのは、
まさにこの「外の音、内の香」を立ち上げた2016年頃でした。
ライターとして仕事を始めたのは25歳頃。
フリーランスになったのは30歳。
20年ぐらい、「書く」ことを仕事にしてきたのだけれど、
自分のウェブサイトの中に「日々のこと」というコンテンツを設け、
「自分のことを書き綴る」という体験は初めてでした。
立ち上げてしばらくは、不定期にアップしていたのですが、
2018年の5月から週末以外、毎日書くようになりました。
すると‥‥。
新しい人やものに出会った時にはもちろん、
もっと日常のささいなこと。
たとえば、
今日作った夕飯のおかずがとびっきりおいしくできたり、
朝日が美しくて見惚れたり、
夫と喧嘩をしてやさぐれたり……。
その度に、「あ、これ明日書こう!」と思うようになりました。
そう! 生活の中に「アンテナ」が立つようになったというわけです。

アンテナがないと、1日はさらさらと流れていきます。
おいしいおかずは「おいしいね〜」と食べてしまったらおしまいだし、
美しい朝日に感動しても、ウォーキングから帰ってくる頃には、意識の中から消えてしまっているし、
夫と喧嘩したあとは、プリプリ怒るだけで、そこでどんな感情が起こっているのか、観察することもありません。
でも……。
そんな日常を「書く」という時間を手に入れると……。
「おいしいおかず」は我が家の「定番」に入って、
レシピを見ながら作った日から、何度も繰り返し作って、我が家の記憶の一部になることだったり、
美しい朝日は、早起きしなければ見られないから、
世の中には、確かにそこにあるのに、自分が「在る」と知らなければ、「ない」と同じなんだなあと考えたり、
夫と喧嘩した後に、「私は負けず嫌いなんだよなあ」「時には負けてみてもいいんだよなあ」と思ったり。
ほんとになんでもないことなのに、
その中から、私だけの「真実」を拾い上げることができます。
事実の中から、「今日のこのこと」だけでなく、「昨日のそのこと」や「明日のあのこと」、
さらには、「きっとある未来のこと」にもつながる「本当のこと」を見つけることができる……。
「書く」ことによって、
私は、夕飯の風景や、朝日を眺めたときの心持ちや、夫と喧嘩した後のもやもやを
「私」の中から一旦外に取り出して、
眺めながら、「それがどういうことだったのか?」
と観察し、分析し、言語化し、文章に置き換えます。
この一連の作業が、自分にとってかけがえのない時間になる、
ということを、少しずつ少しずつ実感してきたのでした。

田口ランディさんが、facebookで、作家の佐藤愛子さんと話したときの思い出を綴っていらっしゃいました。
「愛子先生が『書いていないと日常の感情の機微もわからなくなってしまう……」
みたいなことを言われていたけれど、それは自分も同じで、
だからこうして書いているんだよな。
これは自分に起きたさまざまなことをぐっと噛みしめるために書いている。
そうすることが生きる気力、考える気力につながっている。……そうなんだよなあ。って思った。
書くことが好きな者は、この世界とコミットするのが好きなんだ。
そのために書いているんだよな。
生きる証みたいなものだ。落書き人生だ。」
なるほど〜!
「落書き人生」!
いいなあ〜。
今日会ったことを、画用紙を広げて、もう一度落書きしてみる。
そんなスケッチブックを持つって、いいなあ〜。
みなさんも、落書き始めてみませんか?
今日もいい1日を!