冷たい飲み物が美味しい季節になりました。
数日前、我が家に小さな荷物が届きました。
あれ?何か届く予定だったっけなあ〜?と思いながら開けてみると……。
美しいボトルが2本……。
送り主は「MITOSAYA」。
あ〜!!そうだ〜!きた〜〜!
と手を打ちました。
「暮らしのおへそvol24」で取材させていただいたイラストレーターの山本祐布子さんが、江口宏志さんと一緒に
立ち上げた「MITOSAYA薬草園蒸留所」からだったのです。
15年ほど前に、当時ブックショップを営んでいらした江口さんが、出会ったのがドイツにある
出版社「リボルバー」の代表、クリストフ・ケラー氏。
彼が引退後、南ドイツの田舎で蒸溜所を作っていると知り、そこのボタニカルジンを飲んだのだとか。
「ハーブやスパイスの香り豊かな味わいにすっかりやられてしまって」と江口さんが教えてくれました。
家族4人でドイツに渡り、蒸溜所内の農家屋に住み込み修行を。
帰国後、蒸溜所を作ろうと土地を探し、千葉県大多喜町にあるこの薬草園に巡り合ったというわけです。
私はクラウドファンディングの「ボタニカルプロダクト」コースにエントリーしていました。
人生初の「クラウドファンディング」!
ちょうど取材時は、まだ何も出来上がっていなくて、
ただただ野草たちがモリモリ育っておりました。
まだ居住スペースさえ整っていないのに、小さな子供を抱え、
祐布子さんは本当に力強く暮らしていらっしゃいました。
あれから約1年。
設備を整え、植物を収穫し……。
きっと大変だっただろうなあ。
そうして届いたのが、この2本。
染井吉野の花びらシロップと、春ウコンの根っこシロップです。
染井吉野の花を塩漬けにしたあと、ホワイトバルサミコを加えてシロップに。
春ウコンは一冬乾燥させた後、生姜を加えて。
さっそく染井吉野の方を炭酸で割っていただいてみたら、
桜餅みたいな味がふわっと広がり、なんとも美味しい!
ビネガーで割ってホタテのマリネにしてもいいのだとか。
ドリンクだけでなく、フルーツに回しかけたり、ドレッシングに入れたり。
ちょっと使い方を工夫してみようかなと思います。
私が取材や原稿やでバタバタしている間に、
千葉の大多喜村では、着々と進んでいる「MITOSAYA」の世界があった……。
そう考えるとなんだか不思議です。
時間が育むものってすごいなあ。
取材でお世話になった家族に、1年後、5年後、10年後などに会うことがあります。
生まれたばかりの子供たちがどんどん大きくなる姿にびっくりしたりして……。
当事者にとって、きっと毎日はただただ夢中に走り抜けるだけ。
でも、ちょっと外側から見れば、
そこには着実な時間の積み重ねがある……。
私の暮らしも、どこか遠くから見れば、何かが育まれているのでしょうか?
そんな中、「暮らしのおへそ」別冊「時間を、整える」、明日発売です!
なんだか「時間」について考えることが多いこの頃でした。
みなさまぜひ、お手にとってみてくださいね〜!