
東京に来ています。
昨日は都内のスタジオで撮影。
少し早めに着いて、近くの公園をぶらぶらしていたら、サルスベリの花が満開でした。
今朝の東京は少しだけ涼しいよう。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
山梨に引っ越して、いちばん不便なのは出張の時です。
飛行機や新幹線で地方に行くとき、
取材では、たいがい朝6時とか7時発の便に乗るので、
山梨から出てくるのでは間に合いません。
前日に東京に入り、1泊して翌日出張へ。
つまり、1日余計にかかるということです。
最初は面倒だなあと思ったけれど、
その出張前日を、有効に使って、買い物に行ったり、
打ち合わせを入れたり……。
だんだん上手に時間を使えるようになってきました。

久しぶりに自転車で吉祥寺の街を走ると、
まるでまたこの街に暮らしているかのような錯覚に陥ります。
お米屋さんの前を通り、自転車置き場に自転車を置いて、
ちょっとユニクロに寄ったり、
駅ビルの中の本屋さんで新刊をチェックしたり……。
吉祥寺という街は、本当に欲しいものはなんでもそろうんだなあと
改めて実感しました。
私ったらこんな便利な街で暮らしていたのね……。
当たり前のように乗っていた井の頭線の電車も、
久しぶりに見ると、なんだか感動してしまいます。
暮らしの中の「当たり前」って、
見ていても見えない、気づいているのに気づいていない、
っていう状態なんですね。
無意識になんでもできちゃう……。
それが時間を積み重ねるってことなんだなあと、
山梨と東京を行ったり来たりするたびに思います。

移動の時にバッグに入れてきたのがこの本。
原田マハさんの「翼をください」です。
第二次世界大戦の開戦間際、初めて世界一周飛行を成し遂げた
飛行機「ニッポン」の勇姿と
伝説の女性パイロットの話が交錯する物語……。
これを読んでから、出張で飛行機に乗ると、
普段と見るところが変わってきました。
空港では、滑走路脇に航空会社のトラックがピシッと一列に並べられています。
機体の下では、荷物を運んできたスタッフさんがキビキビと働いています。
ああ、この飛行機が飛ぶにあたって、
最高の技術と労力と時間が使われているんだよなあ〜と
空の上で考えました。
航空機を開発する人がいて、完成した飛行機を整備する人がいて、
荷物を積み込む人がいて、機長がいる……。
お客様を運ぶために、最高の技術を結集されるってすごいなあ……。

私はそんな高い技術は持ち合わせていない……。
けれど、もし、自分が持っているものを、誰かの役に立てることができるとしたら、
それはなんだろう?と考えました。
私なんて、飛行機も飛ばせないし、整備もできないし、
何かの特殊スキルを持っているわけでもない……。
唯一できるのは、ただ「書く」ことだけ……。
それしかできない……と情けなくなるけれど、
でも、「それしかできない」からこそ、「それ」を大事にするしかない……。
できないことを嘆くより、
できることを、探して、誰かにそっと差し出すことしか
できないんだなあと思ったのでした。
だったら、せめて心を込めて書こう。
たったひとりでもいいから、読んでくれる人のために
丁寧に書くしか、できることはないよな……。
空の上から、
珍しく眠りこけないで、翼の下に広がる風景を見ながら考えたのでした。

さあ、明日は名古屋に出張です。
仕事、がんばろ!
みなさま、今日もいい1日を。