
引っ越しのどたばたから、少しずつ落ち着き、
ひとつ、ふたつと、吉祥寺の家でやっていたルーティンを取り戻しつつあります。
ウォーキングからのストレッチ&筋トレも再開。
フローリングの上にヨガマットを敷いて寝転がると、硬いことに驚きました。
吉祥寺の畳の部屋は、とても柔らかかったんだ……
と今頃気づきました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
本を開く余裕もなかったけれど、最近ではちょっと読書もできるようになりました。
で!
最近一気に読んだのがこちら。

奈良で「ミアズブレッド」というパン屋さんを営む森田三和さんのエッセイです。
私は以前「暮らしのまんなか」で、
当時建てられたばかりだった三和さんの新居におじゃまして取材をさせていただきました。
いや〜!面白かったなあ〜。
面白すぎて、一気読みしてしまいました。
三和さんの幼い頃や学生時代から、
お店を開くようになった経緯、
離婚をされて一旦クローズせざるを得なかったこと、
そして、「やっぱり!」と再オープンされるまでが
軽妙なタッチで綴られています。
読んで、三和さんがあまりに私と正反対すぎて笑ってしまいました。
ひゃ〜!
私もこんな風に生きたかったなあ〜って。
三和さんは、この中のエッセイのひとつのタイトルにもなっていたけれど
とにかく「オリジナルでいこう!」という人なのです。
人がなんと言おうと、自分がワクワクする方を選ぶ!
学生時代は、ど〜してもあのレコード屋さんで働きたい!とアルバイトをしたり、
美術大学に満員電車で通うのがどうしてもイヤで、カセットプレーヤーを積み込んだ車で
音楽を聴きながら運転して通ったり。
「風と土の匂いがして地面を走っているような感覚がある車で、
いつでもどこかへ行けるように、
歯ブラシと着替えとメガネを積んでおいた」
なんて自由なんだろう……。
優等生で「どうしたら褒められるだろう?」と
決められたレールを恐々走っていたわたしとは正反対です。

お店の作り方もまさにオリジナル。
その破天荒っぷりに、ハラハラドキドキしながらページを繰りました。
でも、決してパワフルという感じではないところが不思議。
イヤなことは絶対しないけれど、
でも、いつも不安だらけ……。
そこは私と唯一同じだから、なのかもしれません。
「自分の上にいる誰かにハンコを押してもらっていないから、
『これでいいのか?』といつも不安だった。
自分が歩く前には道がない。
足を踏み出してからやっと地面が現れるような感覚で
常に自分と対話し、自分から生まれてくるものを形にしていくだけだった」。
大胆だけれど怖がり。
飄々と軽やかに、道なき道をスキップしていく。
そんな三和さんの姿が眩しくて、
「ああ、私もこんな心を抱えて生きたかった」
と思わずにはいられませんでした。
まあ、私は私のようにしか歩いていけなかったわけだけれど……。

「暮らしのまんなか vol39」で取材させていただいたページ
人生後半になって、やっと「優等生じゃなくてもいいかもしれない」と気づいたワタクシ。
ちょっとでも、三和さんみたいな
軽快さを身につけたいなあと思わずにはいられません。
このエッセイの中でいちばん好きだったところ。
「今はほぼ毎日、買い物に行ったり、ジムに泳ぎに行ったりするために
小1時間くらい運転をしている。
窓から入る風を感じつつ、ラジオから流れる音楽と景色が合えばとびきりの気分になる。
ドラマチックな夕焼けや、雨上がりの虹、大きなお月さまに出会えたり、
車は一人になれる移動する空間。
私の宇宙船なのだ」
なにも大きなことをしなくても、
ごく身近な車で、宇宙にだって飛んで行ける……。
私も私の宇宙船を探してみたくなりました。
「泣けない私のサンドイッチ」、おすすめです。
ぜひ読んでみてくださいね。
今日もいい1日を。