自分のことを書く、ということ。

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じゃじゃじゃ〜ん!!

ついに、新著「丁寧に暮らしている暇はないけれど」の見本誌が届きました!!

この頃「ペシミッコ」を卒業したつもりなのに、
やっぱりこういう時に「ペシミッコ体質」がニョキニョキ出てきて
あ〜、コレでよかったのかなあ。
もっと違うまとめ方があったんじゃないかなあ。
これ、読んで面白いかなあ?
など、
本を手に、嬉しさ半分、クヨクヨモード半分の複雑な気持ちになってしまいます。

 

いつもは、取材をして人の話を聞いて、それがどいうことか自分の中で咀嚼して
「何か」がわかるプロセスを文章にしていく……
という書き方をしていますが、

「自分のことを書く」ということは、全く違うのです。
だって、誰も語ってくれないし、何を書いていいかの種もないし……。
自分が日々やっていることなんて、無意識だし、
それが「書くほどの価値があること?」なのかどうかも判断つかないし。

考えれば考えるほど書けなくなってしまうので、
とにかく1本1本まずは書いてみよう、と思いました。

普段、私は「暮らしのおへそ」でも「大人になったら着たい服」でも、
1週間ぐらい家にこもって、一気に書き上げます。
でも、自分のことは、一気にはとても無理!
手探りにで、考えながら、1日1本か2本がやっとでした。

編集の八木さんと打ち合わせをし、この本が走り出すと決まったとき、
「じゃあ、1日1本ずつ送ります」と約束をしました。

他の仕事も抱えながら、1日1本というのは、思った以上に大変です。
とにかく朝起きて、一番クリアな頭の時に1本書く。
そうして、それから取材に出かけたり、他の原稿を書いたり。
もちろん、仕事が立て込んでくると、「今日はパス」という日もありました。
でも、1本送ると必ず八木さんが感想を送ってくれます。

著者というのは孤独なもの。
これでいいのか?と絶えず不安です。
そんなとき、唯一の灯となってくれるのが、編集者の言葉なのです。
「ここがすごくいいと思いました」「私もこれ、真似します」
そんな言葉に励まされ、
褒められないと前に進めなかったと思います。

こうして、やっと書き上げて41編。

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掃除や洗濯のこと。

 

 

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片付けのこと。

 

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料理のこと。

 

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おしゃれのことも少し。

いつも仕事でバタバタし、しかも超大雑把人間の私が
「丁寧に暮らしている暇はないけれど」とブツブツ言いながら、
「けれど」の先にある日々のことを綴りました。

 

素晴らしい写真は興村憲彦さん
デザインは、なかよし図工室の成澤豪さんと宏美さんです。

2月21日(水)発売です。
みなさま、ぜひお手に取ってみてください。

 

 

 


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