今、わたしはエストニアの首都タリンの旧市街の中にあるアパートメントに泊まっています。
そのタリンから電車で約2時間、タルトゥという街に、2016年にできたばかりの
エストニア国立博物館へ行ってきました。
いつだったか「pen」にのっていて、行ってみたいなあと思っていた場所です。
日本人の建築家も設計チームに加わったのだとか。
実はここ、エストニアが旧ソ連占領下の時代に軍用地だった場所。
独立後も取り残されていた滑走路の延長線上にミュージアムがあります。
負の遺産の上に立てる、ということで賛否両論あったそうですが、
空へと旅立って行くような直線で構成された博物館では、
エストニア人の力強いアイデンティティを感じさせるようでした。
極寒の中の美術館は、寒かったけれど凛として美しく気高い姿でした。
カフェのちょっとしたデザインもかっこいい!
ところが……。
それからが大変。
ホテルに戻り、シャワーを浴びようと思ったらお湯が出ない!
ややぬるめの水しかでない……。
しかも、アパートメントなのでフロントスタッフは7時には帰ってしまうのです……。
髪の毛だけは洗いたいので、そのぬる〜い水でヒャーヒャーいいながら洗って
すぐ乾かしたのですが……。
連れ合いがもともと風邪をひいていた、というのもあって、
私もダウン。
体が熱っぽくて、節々が痛く、だるい。
結局2日間ほど、部屋の中でずっと寝ておりました。
せっかくここまできたのに……。
幸いアパートメントだったので、すぐ近所のスーパーで野菜を買い込み
スープなどを作り、食べては寝る。
そうして、やっと少し回復してきたところです。
こちらでは、フルーツも豊富で安く、ヨーグルトもとてもおいしいので、
熱っぽい体には、フルーツ&ヨーグルトが染みました。
来る直前までバタバタしていたので、まあ、神様が観光はそこそこにして、
ゆっくり体を休めなさい、と言っていらっしゃるのかなあと。
それでも、窓の外には、タリンの美しい町並みが広がり、
それを見るだけでも、ああ、来てよかったなあと思うのです。