「なんでもないもの」を選べる人に

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東京では、しとしと雨が降っています。
気温は21度。
「あっついな〜」と言っていたのが、つい数日前だったのに、
夏がどっかへ行ってしまったようです。
こんな日は、じっくり家のことをやるのもいいな〜と
Radikoのタイムフリーでハワイの番組を聴きながら、パソコンに向かっています。

さて!
新著「明日を変えるならスポンジから 暮らしの道具を選ぶこと」
お手にとっていただけましたでしょうか?

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来週末、9月9日(土)と10日(日)は、渋谷の「ハオス&テラス」3階「テラスギャラリー」 で
新刊発売イベントを開催します。
イイホシユミコさんとのトークイベント
そして、私の「一田屋道具店 お話会」に、たくさんの応募をありがとうございました。
あと残席わずかになりました。
ご参加ご希望の方、お早めにお申し込みくださいませ。
詳しくは、前回のお知らせをご覧ください。

 

この本は、「暮らしの道具」について綴ったものです。
ひとつ道具を手に入れたら、明日が変わる……。
そんな「道具」というものを、私が意識し始めたのは、今から15年前ぐらい。
初めて、多治見にある「ギャルリーももぐさ」に伺って、いろいろな作家さんと出会いました。
そのころ、初めて買った木の器がこれ。

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今回の本で取材をお願いした三谷龍二さんの作品です。
木の器なのに四角いんだ!
とその端正な姿に一目惚れ。
以来ずっと愛用させていただいています。
パン皿としてはもちろん、おにぎりと卵焼きでもいいし、
パウンドケーキと小さなティーカップをのせてトレー風にも。

当時、三谷さんは雲の上の人で、話しかけることもできませんでした。
あの頃、三谷さんも、周りにいらっしゃる作家さんたちも、素晴らしい審美眼を持っていらして、
ご自身が作った道具だけでなく、暮らしの中で私が見たこともない美しく、機能的な道具を使っていらっしゃった。
その暮らしぶりを紹介した記事を隅々まで眺めたなあ〜。

「はじめに」にも書きましたが、
ものを買うということは、私にとって「知る」ことでした。
ものの良さはもちろん、
「こういうものを使う人生からは、どんな景色が見えるのだろう?」ということが知りたかった……。

そんな三谷さんのご自宅に伺い、道具を見せていただくなんて、なんて幸せなことでしょう!
あの頃の私に教えてあげたいです(笑)。

そして、私が三谷さんから教えていただいたのが「なんでもないものを選べる人になる」
ということでした。
「なんでもない」と「なんでもいい」は違います。
「なんでもないもの」って何?ってことは、どうぞ本で読んでくださいね〜!

 

一番上の写真は、本を発売してから、いろんな方に「こんなスポンジもあるよ〜」とご連絡いただいて
買ってみたもの。
右の圧縮されてシートのような形で届くのは「サンサンスポンジ」
左上は、「ダスキン」。これにもう1つ黒があって、渋い色の3個セットです。(あ、鮮やかカラーのバージョンもあります)

下は、右から「パックス」、表紙にもなった「スコッチ・ブライト」、そして一番左が「亀の子スポンジ」です。
なかなかいいスポンジないな〜と思っていたのに、
こんなにいっぱいありました!
口コミの情報ってすごいですね〜。
みなさんに教えてもらい、急にスポンジ博士になった気分です。
1個ずつ使って見るのが楽しみ。

「この頃、なんだかつまらないな〜」と思ったら、
スポンジを変えてみるのをオススメします!
そして、その効果を実感したら、
ぜひこの本の中でご紹介している道具も使ってみてください。
8人の物語を、一つの道具できっと追体験できるはず。

道具を使うワクワク感って、そんなところにあると思うのです。

 

 

 

 


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