自分の手を離れたところで

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桔梗の花が咲きました。
去年旅先で買ってきて植えたのは小さなひと鉢だけだったのに、
そして、冬の間は姿形さえなくなって、植えたことさえ忘れていたのに。
あれ?なんだか葉っぱが出てきたぞ!
これ、何の花だったかな?と不思議に思いながら待っていると、
ある日つぼみがぷっくり膨らんで、その形を見て
あ〜〜〜〜!!
桔梗だ〜〜〜!
とやっと思い出したのでした。

桔梗って、秋の花かと思っていたら6〜9月に咲くのですね。
私が忘れていた間も、ちゃんと生きていてくれて、
こうやって花を咲かせてくれたことに感謝です。

さて。
先日嬉しい連絡がありました。
5月30,31日と初めてのオンラインライター塾を開きました。
終わってから、課題を書き直した人は添削しますよ、と言っていたのですが、
みなさん、それはそれは熱心に書き直して送ってくださって、
ずっとメールのやりとりが続いていました。

さらに、参加者同士のみなさんも、ライター塾が終わった後、
ラインで繋がってコミュニケーションをとっているのだとか。
そして、「6人が集まって、あの後オンライン打ち上げをしたんです!」とのこと。
ライター塾では「インタビューをしてその人のこと書く」という課題があります。
なので、互いに互いの仕事のこと、暮らしのことを深く掘り下げます。
そして、オンライン打ち上げでは、そんな刺激を受けたあと、自分がどう変わったか、
何をやりたいと思っているか、などいろいろお話をしたそう。

ひとりの方がその時の写真を送ってくださいました。
みんないい笑顔だなあ。(みなさん、勝手にのせちゃってごめんなさい!)

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こうやって、自分の手を離れたところで、何かが広がっていくって、
嬉しいなあ、としみじみ思います。
自分がライター塾というひとつの石を投げたことで、波紋がウワワワ〜〜ンと広がってくといいますか……。

このごろ、これに似た不思議な感覚を時々味わいます。
自分の手はとっくに離れているのです。
だから、私が「何か」をしているわけじゃない。

もう少し若い頃だったら、自分の姿がそこにないことに一抹の寂しさを感じていたかもしれません。
でも今は、まったく私の力の及ばないところで、
そこにいる人たちが、独自の行動を起こして、新しい何かが立ち上がっていく……
という現象が、素晴らしい!と感じるようになりました。
たぶん、子育てでも、子供の成長ってこんな感じなんだろうなあ。

先日インスタTVで「大人になったら着たい服」で人気のアイテムを
私が自宅で着ている様子を動画をアップしたら
ものすごくたくさんの方が買ってくださったそうです。

どこかで、あの服を着て出かけくださっている人がいるんだなあと思うと
なんだかワクワクします。

「おへそ展」で知り合った店主の方同士が仲良くなって、
北海道へ大阪の方が。
福岡へ東京の方が……。とそれぞれのお店にゲストで参加する。
そんな「おへその輪」が広がっているのも楽しい。

 

 

新潟からライター塾に参加してくださった吉田さんが、こんなメールを送ってくださいました。

もちろん欲を言えば、一田さんのご自宅にお邪魔してみたかったですし、
美味しいお弁当を食べながら、休憩時間にみなさんと雑談もしたかった。
でも!オンライン講座だったからこそ集まれたこのメンバーで
本当によかったと心から思います。

今朝、洗濯物を干しながら、
福岡、奈良、東京と、遠き空の下、みんなも日常に戻ってがんばってるんだろうなと想像し、
なんだか心があったかくなるような、力が湧いてくるような、
そんな気持ちになりました。

文章を書くことに興味を持っている友だちなんて、
なかなか身近にはいません。
こんな仲間ができて、本当にうれしいです。
このようなチャンスをいただけたのも一田さんのおかげです。
ありがとうございました。

これからは日々、
「それは、どうして?」
「なぜ、そう感じるの?」
「自分に耳をすませて」
「一番伝えたいことはなに?」
これを自分で自分に問いかけながら、
文章に向きあっていきたいと思います。

小さな輪が広がっていることが感じられて嬉しかったなあ。

「手を離す」「そこから離れる」ということの大切さを考えるこのごろです。

みなさま、いい1日を!


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