もっと早く言ってよ!

自分がゼロになって、天から降ってくるものを受け取る

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このコンテンツ「もっと早く言ってよ!」は、ずっと前から知っている、と思っていたことなのに、
この年齢になって「あ、そうか!」とやっとわかった気がする体験を、50代の私が、20代だった私に伝えるつもりで綴っています。

ノリコさんには、友達がいますか? 私は知ってるよ。集団行動が苦手で、へんにプライドが高くて、人に頼るのが苦手。そんなノリコさんには、友達が少ないんだよね。私もずっとそうでした。今も友達、少ないなあと思います。

私は今、「自分で『始めた』女たち」という本を読んでいます。夢を追いかける女性たちへのインタビュー集なんだけれど、「自信をなくしたときの立ち直り法は?」という質問に、多くの人が「本当に気心が知れた友人に話しを聞いてもらう」「彼女たちがいなかったら、今の私はなかったわ」と書かれていました。

私には、そんな友人がいるだろうか……と考えると、誰もいないような気がして、なんだか落ち込んでしまいました。でもね、その時ふっと思い出したんです。私が、初めてトークイベントを開いたときのこと。

 

今から10年以上前に、兵庫県芦屋市のギャラリーで「一田食堂」という本の発売記念で、トークイベントを開きました。まったくしゃべることに慣れていなくて、みんなの前の第一声で声が震えたことを覚えています。
その時、知り合いでもあったギャラリースタッフのみなさんが、仕事の範囲を超えて、いろいろ手伝ってくれました。本で紹介した鍋や器を販売するために、わざわざ自分の車でアンティークの棚を借りに行ってくれたり……。
そして、東京からは、わざわざそれだけのために、カメラマンの馬場わかなちゃんや「おへそ」を一緒に立ち上げた、雨宮安奈さんがかけつけてくれました。
そんな風にしてもらえるなんて、思ってもいなくて、私はただただみんなの行為を受け取るだけでした。
その「自分は何もしない」「受け取るだけ」という状態が、今まで一度も味わったことのない、心がひたひたと満たされるような喜びだったんです。

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ね、ノリコさんが欲しいものも、それなんじゃない?
でもさ、「誰かが私のためにしてくれること」って、私の力ではどうにもコントロールできないことなんだよね。つまり、両手を広げて、天から降ってくるのを待っていることしかできないってこと。まったく自分の力をゼロにするからこそ、受け取ったときに、ズ〜ンと心に響く幸せを感じるんだよね。
そんな喜びを受け取るにはどうしたらいいんだろう?
そう考えた時に、まずは私がその喜びを与えられる人になろう、って思ったんです。そんな大げさなことじゃなくていい。まずは周りを見渡して「誰か」の声に耳を澄ますことから……。

先日、取材ギャラリーフェブの引田カーリンさんちに取材に伺った時。リビングにとっても素敵なフロアランプを見つけました。自宅でゆっくり読書をするために、フロアランプを買おうと思っていた私は興味津々。どこで買ったかをお尋ねしたのでした。で、自宅に帰るとメールが届いていました。そのショップのURLが貼り付けられていました。ああ、私もこんなことができる人になろう!と思ったのでした。

だからねノリコさん、私はこれから「おせっかいおばさん」になりたいと思っています。でも、それだけなのに、なかなか難しい……。「これをやってあげたいと思うけど、かえって迷惑かしら?」と、これまた私らしいあれこれを考えてしまうから。まずは、その壁を越えることから。もっとシンプルに、ストレートに。「困っていそうだからこれどう?」それだけでいい。

 

そうやって、誰かと心の交流を少しずつ育てていって、みんなが頑張りすぎず、ゼロになった時に両手を広げて、天から降ってくるものを受け取れたらいいよね。今、世の中は不安でいっぱいだけど、そんなことを考える日々です。

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