秋のおしゃれは色からはじまる

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1日1日と秋の気配が深まっていくようです。
涼しくなると、慌てて長袖を出してきます。
でも、季節の変わり目は、
先シーズン、いったい自分がどんな洋服を、どう組み合わせていたのか、
イマイチ、勘が取り戻せず
おしゃれが決まりにくくて、オタオタしてしまいます。

この時期、私がよく着るのが
色が濃いシャツ。

これは、Daja の板倉さんに「季節は色で取り入れる」と教えてもらったからでした。
朝晩は涼しいけれど、日中はまだ暑い。
そんな中途半端な時期は、たとえ半袖でも濃い色を着ると秋らしくなるのだとか。

そこで、このルールを長袖シャツに適用!
もちろん白シャツも着るけれど、
チノパンに黒のシャツ、白いパンツに茶色のシャツと、
トップスを濃くすると、同じシャツでもなんだか秋気分が味わえるから不思議です。

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新著「おしゃれの制服化」で取材をさせていただいた
高橋みどりさんが見せてくださったのは、「ウィムガゼット」のパンツに
「フレームワークス」のシャツを合わせた茶色のワントーンコーデでした。

バーニーズニューヨークやジョルジオ アルマーニを経て、「エストネーション」を立ち上げた高橋さん。
現在は「オーエンス」という会社を立ち上げ、PRやマーケティング、商品や店舗プロデユースを
手がけていらっしゃいます。

今回この本で紹介させていただいた6名の中で、
高橋さんだけはちょっと違った立ち位置でした。
それは、「仕事のためのおしゃれ」という視点です。

「働く服の目的は、『私をきれいに見せたい』ではない」

「『好きな服』を選んじゃダメ。誰に会い、何をするかを考えて」

という言葉に、ただただびっくり。
でも、よ〜くお話をきいてみると、深く納得したのでした。

セミナーの講師もよく勤められる高橋さん。
その際、「仕事に行く服で来てください」と伝えておくそう。
当日「どうしてこの服で来たの?」と聞くと
だいたいが
「今日は寒いから」
「子供を自転車で送らないといけなかったから」
などの答えが……。

「それって、『あなたの理由』なんですよね。
仕事の理由じゃないんです。
仕事でのおしゃれって、「どう自分をプレゼンテーションするか』ということ。
自信を持ってその場にのぞむということは、相手にとっても気持ちがいいこと。
『きれいに見せたいから』『好きだから』ではないんです」

なるほど〜!

毎日、何を着て行こうかな〜と考えます。
その時「自分をおしゃれに見せるため」ではなく、
今日の仕事内容を考えたり、会う人と過ごすひとときを思い浮かべたりと
自分を一歩離れて選んでみる……。
さらには、そこで、自分がどんな役割を果たし、どう在りたいかと思い巡らせてみる……。
ということ。

確かに、きちんとアイロンをかけたシャツの人に会うと
「ああ、ちゃんと準備を整えてきてくれたんだなあ」と感じたりするものです。

たかが洋服ですが、相手に与える印象って
私たちが思っている以上に大きなものなのかもしれません。

みなさんは、今日、どんな服で出かけられるのでしょうか?

 

 


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