きときとノート

ノート1 何者でもない私に、お手伝いスイッチが入った瞬間

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はじめまして。山本綾子と申します。
私は現在、一田さんのお手伝いとして、
インタビューの音声の文字起こしやイベント時のスタッフをしています。

大変ありがたいご縁をいただき、このたび、「きときとノート」という連載を担当することになりました。よろしくお願いいたします。

 

まずは、私が一田さんのお手伝いをすることになった経緯をお話ししていきたいと思います。

「憧れていた人のお仕事に関わらせていただいている」という事実に、
私自身、今でも不思議な気持ちになります。
でも、何か特別なことをしたわけではありません。必要なのは、ほんのちょっとの勇気でした。

 

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お手伝いが始まったのは、昨年の5月のことです。
一田さんは「ゴールデンウィーク9日間連続投稿」に挑戦されていましたが、
みなさま覚えていらっしゃるでしょうか?

その中の3日目の投稿で、ご自身のお仕事での取材方法を
「向かい合ってインタビューをしてボイスレコーダーに録音する方法と、
撮影しながら会話をノートにメモしていく方法がある」と紹介されていました。

それを読んで、ボイスレコーダーに録音した場合は家に帰ってから文字起こしという作業があり、
それが本当に大変で、でも業者に依頼すると高額なので一田さんはご自身でやられている、
ということを知りました。

 

そしてそこには、こう書いてあったのです。
カッコ付きで(文字起こしだけやってくれる人がいたらいいなあと毎回思います)と。

もしかしたら、ぽろっとこぼれた、単なるつぶやきだったのかもしれません。
しかし私は、この一言で完全にスイッチが入ってしまいました。

「私、これお手伝いしたい!!!」

やったこともないのになぜかそう強く感じ、読んですぐに、
ウェブサイトのメールフォームからラブレターのような熱い思いを送っていました。

 

実は、一田さんとはその前に、日本橋三越での「おへそ的、買い物のすすめ展」や
「おへそ塾」でお会いしていました。でも、会ったことがあると言ってもほんの数回です。

 

「暮らしのおへそ」はずっと好きだったけど、お仕事のお手伝いなんてできるだろうか?
そもそも自分のことを覚えてくれているのか?
どこの馬の骨ともわからないような私が急にお手伝いしたいなんて言ったら、
かえって失礼なのでは?などと、いろんな思いが頭をよぎりました。

でも、その前にもうひとつ、心のスイッチが切り替わった瞬間があったのです。
それが「スコップの会」が始まるときでした。
ゴールデンウィーク連続投稿のブログより少し前の、2018年の3月のことです。

 

毎朝ここ「外の音、内の香」をチェックしていた私は、
スコップの会の参加者を募集する投稿を、アップされて間もないときに読んでいました。
申し込み多数の場合は先着順、とあったので、申し込むなら今がチャンス!と思いました。

 

2017年の12月に埼玉のkuboぱんさんで行われたおへそ塾に参加した際、
その場で一田さんからいくつかの質問が投げかけられたのですが、
自分の中に答えを探っていく過程や、出てきた答えも人によって全然違うということが、
すごく面白い体験でした。

なので、「自分の内側をいろんな角度から掘ってみる」というスコップの会も、
絶対楽しいだろうなと感じていました。

でもそこで、ふと、こんな思いが浮かんできたのです。

「あれ?こういうお話会って、一回参加できただけでもラッキーだよね?
一田さんに会ってみたい人、イベントに参加してみたい人はたくさんいるはず。
私は一回経験できたんだから、今回は他の人に席を譲ろう」

ここでちょっと引いた目線になれたことが、大きなきっかけとなります。
「だったら参加する側じゃなくて、イベントの予約管理とか、当日の会場準備とか受付とか、
何かお手伝いできることがあるのでは?」と考えるようになりました。

そこであたためていた「何かお手伝いしたい」という思いが、
前述の「文字起こしだけやってくれる人いないかなあ」という一田さんのつぶやきと、
ぴったり重なったのです。

 

当時の心境を振り返ると、私は書くことに関してあまりに素人であったために
「私も一田さんのようなライターになりたい」という発想には至らず、
「一田さんの文章を一人のファンとして読み続けていたいので、そのお手伝いがしたい」
という考えになったのではないかと思います。

自分でもちょっと不思議に思いますが、とても自然な流れだったようにも感じています。

 

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一田さんにメールを書くのは初めてのことだったので緊張しましたが、
自分の中に「やってみたい!」という勢いがあることを強く感じました。
その流れを止めないまま言葉にしたかったので、すぐに文章を打ち始めました。

 

まずは簡単な自己紹介をして、その日のブログの感想を述べ、
「文中にあった『お手伝いしてくれる人』に立候補してもいいでしょうか。
しかし何の実績もない未経験者なので、頼むことはできないという判断も承知の上です。
もし文字起こしが無理でも、イベントのお手伝いなど何か他でお力になれることがありましたら、
是非お声がけください」という内容を書いて送ったと記憶しています。

 

何度も何度も読み返して、でもあまり時間が経つと「やっぱりやめよう、無理無理!」
という気持ちが顔を出す気がしたので、
誤字脱字がないことだけ確認して、えいっと送ってしまいました。

まだ何も始まっていないのに、メールを送るという行動ができたことが嬉しくて、
どこかやり切った清々しさを感じていました。

 

「さて、家のことをやろう」と気持ちを切り替え、洗濯物を干しに庭へ出たのですが、
空になった洗濯カゴを持って戻ってくると、なんと一田さんから返信が来ているではありませんか!
時間にして、ほんの10分足らずだったでしょうか。
驚きながらも、震える手でメールの画面を開きました。

 

そこには、私のことを覚えていてくださったこと、
メールへのお礼、そして、是非お手伝いをお願いしたいという旨が書かれていました。
「文字起こしはかなり大変な作業なので、
やってみてとても無理だと感じることもあるかもしれませんが、
とにかく一度やってみてください」とのことで、そこからわずか3日後に、
私は一田さんのご自宅にお伺いしていました。
あまりの展開の早さに、戸惑う暇さえありませんでした。

 

著書やブログでたびたび拝見していたご自宅のあの空間に、まさか自分が座る日が来るだなんて。
嬉しさも当然ありましたが、どこか実感が湧かないまま、
笑顔で迎えてくださった一田さんから文字起こしについての説明を受けていました。

 

初めて手に取るボイスレコーダー。携帯電話をひとまわり小さくしたぐらいの、手の上に乗るサイズの機械です。
いつも一田さんはこれを使ってインタビューを録音しているんだと思うと、
丁重に扱わねば…!と背筋が伸びる思いでした。

私は今は使っていない古いものをお借りして、その中に入れてある音声を、
まずは文字起こししてみることになりました。
この小さな機械で再生しながら、それを聴き取って、文字として打っていくのです。

 

私も初めてのことなので、できるかできないか、自分でもわかりませんでした。
しかし、数回しか会ったことのない、しかも文字起こし未経験の私に任せていただけたのは、
本当に光栄なことです。とにかくやってみよう!やるしかない!という気持ちでした。

 

そんな風に意気揚々と帰宅した私ですが、その夜、とんでもない衝撃を受けることになります。
次回はそのお話を。

 

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